◆やなせさんのエクセルタブ譜

北九州の柳瀬達生さんが考案された、エクセルタブ譜をご紹介するページです。

1.エクセルタブ譜でできること
2.エクセルタブ譜の規則
3.テンプレート、楽譜例のダウンロード 
4.「やなせさんのエクセルタブ譜」誕生の経緯

 

1.エクセルタブ譜でできること

ギターやウクレレを晴眼者が習い始めるとき、クラシックギター以外では、タブ譜で習い始める方がほとんどではないでしょうか。しかし、点字楽譜にはタブ譜を表現する実用的な記法がありません。点字は、横方向にたどれますが、縦方向に関連付けしにくいため、タブ譜の点字化には、五線譜と同様、墨字と全く異なる表記法を考え出す必要があると思われます。

 

ここでご紹介する、エクセルタブ譜は、点字を全く用いず、通常は表計算などに使う、マイクロソフトのエクセル上に入力されたタブ譜を、拡大機能や読み上げソフトを利用して読むという方法です。

  • 「エクセルタブ譜」の1番目のシート(入力用)に、墨字のタブ譜から晴眼者が入力します。墨字のタブ譜によく似ているので、タブ譜が読める晴眼者ならば作成することができます。
  • 入力したシートそのままですと、読むときにセルの移動が多く、読みづらいので、2番目のシート、さらに3番目のシートに、複数のセルをまとめたものをマクロで自動生成できます。単音弾きのところと、コードのところでは読上げ方が変わり、コンパクトになるよう工夫しています。
  • さらに行ごとに演奏するマクロで演奏させることもできます。

エクセルタブ譜は、まだ進化中です。皆様のご意見をお待ちしています。

 

2.エクセルタブ譜の規則

エクセルタブ譜の1番目のシート(入力用)の規則の概要を説明します。

現在も改訂を続けています。(以下は2018年8月14日現在)

規則書の全文は、こちらからダウンロードできます。

 

1.レイアウト

  • タイトル・作曲者名・調号・拍子・速度記号などを最初に書く。
  • 基本的には1行4小節。拍子や音符の細かさによって変えてよい。
  • 1列目にローマ数字(Ⅰ、Ⅱなど)がある行にコード、”*”がある行に音符の長さを示す記号、その下の4行(ギターの場合は6行)に、各弦を押さえるフレット番号を書く。見た目は、ほとんど墨字のタブ譜と同じ。
  • 歌詞やリハーサル番号、強弱記号なども記入可能。ただし何か記入した行は1列目に”→”記号を書く。

2.コード

  • コードは原本通りに書くが、CM7、GmM7などの「M」は、読み上げで聞き取りにくいので、DM7は「D Maj7」、GmM7は「Gm Maj7」のように、ルート音の後にスペースを入れて「M」は「Maj」と書く。Cdimなども、スペースを入れて「C dim」と書く。

3.音符・休符の長さを示す記号

 

エクセルタブ譜、独自に決めた記号になる。

  • 音符

?(半角)三十二分音符(疑問符)

!(半角)十六分音符(感嘆符)

♪ 八分音符(音符マーク)

|(半角) 四分音符(縦棒)

$(半角) 二分音符(ドルマーク)

¢ 全音符(セントマーク)

.(半角) 符点(ピリオド) 音符と同じセルに書く。

  • 休符(”*”行に書き、第3弦にも書く)

s(半角) 十六部休符(小文字アルファベット)

r(半角) 八分休符(小文字アルファベット)

∫ 四分休符(インテグラル)

∬ 二分休符(ダブルインテグラル)

∮ 全休符(コンターインテグラル)

 

4.タブ譜のフレット番号

  • ”*”の行の下の4行(ギターの場合は6行)に半角でフレット番号を書く。10以上のフレット番号は、10=A,11=B,12=C,13=D,14=E,15=F,16=G....
  • 1セルに2文字まで書けるので、1セルを8分音符とした場合でも16分音符まで表せる。

 

ダウンロード
タブ譜シートの書き方
エクセルタブ譜の入力用シートの規則書です。(2018年8月14日版)
タブ譜シートの書き方.txt
テキスト文書 7.1 KB

 

3.テンプレート、楽譜例のダウンロード

注意)入力用のSheet1から、読みやすいSheet2、Sheet3の作成、演奏機能を利用するためには、エクセルのマクロを有効にする必要があります。

ダウンロード
ウクレレ用タブ譜のテンプレート
ウクレレ テンプレート.zip
zip ( 圧縮 ) ファイル 79.8 KB
ダウンロード
楽譜例(1) 春がきた
春がきた.zip
zip ( 圧縮 ) ファイル 87.7 KB

 

4.「やなせさんのエクセルタブ譜」誕生の経緯

北九州の柳瀬達生さんから、楽譜点訳グループ「アダージョ」へ最初にお問い合わせをいただいたのは、2017年の2月でした。

「71歳全盲、67歳から始めたウクレレ、近くの市民センターへ通っています。

 教室で提供されるウクレレタブ譜は、これまで点字も不得手なためエクセルを使って数字に置き換えた独自のものにしています。

 しかし、そもそもその墨字の譜面を私自身で読むことができず苦労しています。

 また、晴眼者に翻訳してもらうには私の数字だけの譜面は理解してもらいにくいものです。

 そこで、今回、プリントアウトすれば晴眼者にもなんとかタブ譜として読めてデータファイルではエクセルを使って 私にも理解できるといったエクセルファイルを作ってみました。

 最も問題なのはその墨字のタブ譜をエクセルファイルに変換していただくボランティアの方を探すことです。

 そのようなことで、心当たりのご紹介か情報をいたたけたらと思う次第です。

 お手数ながらよろしくお願い申し上げます。」

添付されていたファイルは、原本の画像、書式を説明したメモ、そしてエクセルのタブ譜でした。

エクセルのタブ譜は、原本によく似ていて、タブ譜を理解している人であれば、だれでも作成できそうでした。

また、わずか4年の間に、自分用の譜面を作り、人に依頼できるタブ譜の書き方を規則化し、作成者を募集するという前向きな姿勢に、大いに賛同し、作成を引き受けました。

さらに、点字楽譜はハードルが高いが、これなら作れるぞ!と言い出した家族も加わり、書式の説明書を改訂していきながら、2018年6月までに23曲、エクセルタブ譜を納品してきました。

点字楽譜では実用的な書式がないタブ譜がほしいという方に、何人かお会いしていましたので、できれば、この書式を公開したいとお話ししたところ、柳瀬さんももしよろこんでくださる方がいらっしゃるならぜひということになり、このページを設けることになりました。

さらに、柳瀬さんは、「作りやすいフォーマット」から、「読みやすいフォーマット」へ自動変換するエクセルマクロも作成され、ギター譜へも応用できるようにしています。

また、こちらも、各段ごとにMIDIファイルを作って演奏するマクロを作り、さらに進化させていこうと思っております。ご意見、ご要望等ありましたら、どうぞお問合せまでお知らせください。

 

エクセルマクロは、Sheet1->Sheet2自動変換、Sheet1->Sheet3自動変換については柳瀬達生、Shieet1->MIDIについては村上恭子に著作権がありますが、ご利用、改変は自由です。

有料で販売される際には、お問合せまでお知らせください。

本文終わり